■評価 ★★★
■著者 田村 耕太郎
<今、世界は日本を求めているか?書評>
このところニュースではアベノミクスがもてはやされ、景気回復の兆しが見えてきたと盛んに報道していますが、今のところ我が家には好景気の波はまだやってきていません。
景気の冷え込みに加え、高齢化や一次産業の衰え、ニートの増加や就職難など、さまざまな社会問題を抱えている現代ニッポン。
バブルよ再び!なんてことは思いませんが、なんとなく閉塞感に包まれているようなムードがありますよね。
今、私の子供たちはまだ小さく、就職について考えるのは先のことですが、
彼らがいずれ社会に出て行く時、日本はいったいどんな国になっているのでしょうか。
期待よりも不安を多く感じてしまいます。
『今、世界は日本を求めているか?』という本には、そんな日本を包む閉塞感を取り払うようなパワーが込められています。
著者の田村耕太郎さんは世界を股にかけてビジネスを展開し、『君に、世界との戦い方を教えよう』『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』などグローバルな視点と経験を活かした多数の著作がある方。
私が読んだ『今、世界は日本を求めているか?』にも、インド・アブダビ・ロシア・アブダビなど世界を相手にたくましく成長する国々の実態が描かれています。
印象深かったのは「30年でGDPが13倍」になったというシンガポール。ただし国民の結束意識が薄く、そこが思わぬ危機を招く可能性があるという指摘もありました。
その点、東日本大震災の時も再確認したように、日本人の結束意識ってかなり高いと思うんですよね。
活気ある世界の国々に飛び出していくのは、とても素晴らしい選択だと思います。
私も、わが子には日本だけに収まらずグローバルに活躍できる人材に育ってほしいと願います。もちろん、日本人らしい結束力や思いやりは忘れないままで。
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